ハムとゼリーとトマト

子供の寝かしつけ創作ばなし ©下唇マルオ

#13 黒にんにく王国

黒にんにくのショップが住んでいる場所は

 

街の外れの森の中

その奥にある誰も知らない場所

その名も「銀の崖」です

 

「銀の崖」の中腹に大きな洞窟があって

そこが「黒にんにく王国」なのです

f:id:maruo_underlip:20200507140231p:plain

 

 

黒にんにくのショップは実は王様なのです

そこには白ニンニクがたくさん住んでいます

 

白にんにくは黒にんにくになるまで

外に出られないのです

 

 

f:id:maruo_underlip:20200507143733p:plain

 

白にんにく:「お腹が空いたよー」「イチゴが食べたいよー」

 そうすると黒にんにくショップが

どこからともなくイチゴを取って来てくれるのでした

 

またある日は、

「プリンが食べたいよー」と言われると

プリンを取って来てくれるのでした

 

 

そして、その日は

「ヨーグルトが食べたいよう」と白にんにくが言うので

黒にんにくは出かけて行きました

しかし、しばらくすると黒にんにくは手ぶらで帰ってきました

 

白にんにくは「エーン、エーン」と泣いています

ショップ:「ごめんごめん、失敗しちゃった

      なんか変な3人組の罠に引っかかって、危なく逃げてきたんだ」

白にんにく:「だれ?その3人組って」「誰だ!誰だ!」

ショップ:「なんかハムとトマトと杏仁豆腐みたいだったかな

      くそー、あいつらただじゃ置かないぞ!」

f:id:maruo_underlip:20200510143805p:plain

白にんにく:「黒マントがあるじゃない!」

ショップ:「あれ?黒マントがない!そうか、あの時落としてしまったんだ!

      くそう、これじゃあ次の盗みができないぜ」

 

白にんにく:「大丈夫です。ショップ王様!

       これを使ってください!」

そういって白にんにくは「赤マント」を差し出しました

f:id:maruo_underlip:20200510164233p:plain


 

 

ショップ:「なんだ?この赤マントは?」

白にんにく:「これは違うものに変身できるマントです」

 

なんとこの白にんにく達は

不思議な道具を作れる職人なのでした

 

ショップ:「よし、これでまた食べ物を取って来られるぜ!サンキュー」

白にんにく:「黒マントはまた作っておきます」

 

ショップ:「よし、これであいつらに仕返しをしよう!」

そういって黒にんにくはまたハム達の冷蔵庫へ行きました。

そして牛乳に変身して ひっそりと身を潜めていました

 

f:id:maruo_underlip:20200510145254p:plain

 

そのころ冷蔵庫では

 「今日も暇だなー」

ハムとゼリーとトマトの3人がダラダラしていました

 

ショップ 「なんだあいつら?ダラダラしやがって」

そう言いながら仕返しをする隙をねらっていました

f:id:maruo_underlip:20200510164314p:plain

すると何やら会話が聞こえてきました

ハム 「おい、今の聞いたか?宝島だって!」

ゼリー「本当なの?嘘っぽいわよ?」

ハム 「確かめに行ってみようぜ」

 

ショップは聞いていました

「宝島だと!?あいつら行くつもりだな?

 よし先に行って罠を仕掛けておこう そこで仕返しだ!」

 

さて宝島で何が起こるのでしょう?

 

「はぐれ島へ行く」編につづく

 

 ©️下唇マルオ