#13 黒にんにく王国
黒にんにくのショップが住んでいる場所は
街の外れの森の中
その奥にある誰も知らない場所
その名も「銀の崖」です
「銀の崖」の中腹に大きな洞窟があって
そこが「黒にんにく王国」なのです
黒にんにくのショップは実は王様なのです
そこには白ニンニクがたくさん住んでいます
白にんにくは黒にんにくになるまで
外に出られないのです
白にんにく:「お腹が空いたよー」「イチゴが食べたいよー」
そうすると黒にんにくショップが
どこからともなくイチゴを取って来てくれるのでした
またある日は、
「プリンが食べたいよー」と言われると
プリンを取って来てくれるのでした
そして、その日は
「ヨーグルトが食べたいよう」と白にんにくが言うので
黒にんにくは出かけて行きました
しかし、しばらくすると黒にんにくは手ぶらで帰ってきました
白にんにくは「エーン、エーン」と泣いています
ショップ:「ごめんごめん、失敗しちゃった
なんか変な3人組の罠に引っかかって、危なく逃げてきたんだ」
白にんにく:「だれ?その3人組って」「誰だ!誰だ!」
ショップ:「なんかハムとトマトと杏仁豆腐みたいだったかな
くそー、あいつらただじゃ置かないぞ!」
白にんにく:「黒マントがあるじゃない!」
ショップ:「あれ?黒マントがない!そうか、あの時落としてしまったんだ!
くそう、これじゃあ次の盗みができないぜ」
白にんにく:「大丈夫です。ショップ王様!
これを使ってください!」
そういって白にんにくは「赤マント」を差し出しました
ショップ:「なんだ?この赤マントは?」
白にんにく:「これは違うものに変身できるマントです」
なんとこの白にんにく達は
不思議な道具を作れる職人なのでした
ショップ:「よし、これでまた食べ物を取って来られるぜ!サンキュー」
白にんにく:「黒マントはまた作っておきます」
ショップ:「よし、これであいつらに仕返しをしよう!」
そういって黒にんにくはまたハム達の冷蔵庫へ行きました。
そして牛乳に変身して ひっそりと身を潜めていました
そのころ冷蔵庫では
「今日も暇だなー」
ハムとゼリーとトマトの3人がダラダラしていました
ショップ 「なんだあいつら?ダラダラしやがって」
そう言いながら仕返しをする隙をねらっていました
すると何やら会話が聞こえてきました
ハム 「おい、今の聞いたか?宝島だって!」
ゼリー「本当なの?嘘っぽいわよ?」
ハム 「確かめに行ってみようぜ」
ショップは聞いていました
「宝島だと!?あいつら行くつもりだな?
よし先に行って罠を仕掛けておこう そこで仕返しだ!」
さて宝島で何が起こるのでしょう?
「はぐれ島へ行く」編につづく
©️下唇マルオ